webマーケティング超・初心者向け用語解説シリーズ
~CTR(クリック率)編~
マーケティングをイチから学ぶならまずは【言葉】を知ることから。
前回の>>【図解】インプレッションとは?【webマーケ初心者向け用語解説】はもうご覧になりましたか?
今回は、超・初心者向けにwebマーケターなら避けては通れないCTRについて解説。
図解はもちろん、代表的な媒体ごとに実践的な内容にまで踏み込んでwebマーケターとしてのはじめの一歩をお手伝いしていきます。
▼webマーケティング超・初心者向け用語解説▼
この記事を書いた私は…
愛甲太樹
ちなみに2014年まではWordに文字を打つことしかできませんでした。
現在、事業会社でwebマーケターとして活動する傍ら合同会社webコンサルタントの代表として企業のwebマーケティング・コンサルティングを請けています。
CTR=クリックされた率
【CTR(シーティーアール)=クリック率】
インプレッション(=表示、詳しくは>>【図解】インプレッションとは?【webマーケ初心者向け用語解説】)されてたうち、どのくらいの確率でクリックされたのかを図る指標がCTRです。
CTRはClick Through Rate(クリック・スルー・レート)の略でシーティーアールと呼称され、
CTR=クリック数÷インプレッション数×100
この式でCTRは求められます。
具体的には…
- 検索エンジンでwebサイトがインプレッション100、5回クリックされた
→5÷100×100=CTR5.00% - web広告を配信してインプレッション3,500、15回クリックされた
→15÷3,500×100=CTR4.28%
このように求められます。
また、応用編として…
CTR5%の広告を配信中
「100クリックは欲しい…。何インプレッションあればいいのかな?」
→クリック数100÷CTR5%(0.05)=インプレッション2,000
このようにCTRとクリック数を把握しておけば、必要なインプレッション数を求めることも可のです。
【媒体別/目安・平均値】どのくらいのCTRが妥当?
では、CTRは何%あれば良いのでしょうか?
- 媒体
- 広告であれば配信設定
- 広告文、画像や動画
- 誰に何を表示させるか
等により大きく異なります。
なので明確に何%あればOK!というものは決められていません。
しかし、相場感はあります。
以下は目安ではありますが、おおよそのCTRを示しているので参考に。
検索エンジンで表示された時の目安のCTR【1~25%】
1位 | 25~30% |
---|---|
2位 | 10~18% |
3位 | 7~10% |
4位 | 5~9% |
5位 | 4~8% |
6位 | 3~6% |
7位 | 2~5% |
8位 | 2~4% |
9位 | 1~3% |
10位 | 1~3% |
上記が検索エンジンで1~10位で表示された時のCTRの目安値です。
検索エンジンは、同じ1ページ目に表示されても1位と10位では25~30倍CTRに差が出ます。
なので100人が検索した場合、1位に表示されているwebサイトには25~30人がクリックするのに対して、10位ではクリックするのは1~3人程度。
検索エンジン上では掲載順位が非常に重要になります。
ただし。
表示されるタイトルや、検索上部に広告が表示されているか否かでもCTRは異なってきます。
検索広告を配信した時の目安のCTR【1~25%】
検索広告(リスティング広告)は、検索エンジン上の上部と下部に広告枠があります。
広告も先ほどと同じく、上部に表示されればされるほどCTRは高くなります。
上部に表示された広告
→CTR:15~25%
下部に表示された広告
→CTR:1~8%
検索キーワードと設定した広告文やタイトルが合っているか、ということもCTRに大きく影響します。
SNS広告を配信した時の目安のCTR【0.1~5%】
より多くのクリックや購入を目的とした場合の広告
→0.5~2%
プレゼントキャンペーンなどの募集広告の場合
→2~5%
インプレッションを主な目的とし、多くの人に配信されるように設定した広告
→0.1~0.5%
SNSのユーザーは、あらゆる情報を探してはいるものの、買い物をしに来ているわけではありません。
検索エンジンで検索するユーザーほど積極的な消費行動は起こさない傾向にあります。
なので、同じweb広告でも検索エンジンに表示させる検索広告よりもCTRは低め。
また、SNS広告は
- インプレッション重視の配信設定
- クリックや購入/申し込み誘導しそうなユーザーに絞った配信設定
といった設定があります。
(なぜ、このような設定が分かれているのかは、またの機会)
このような、配信設定によっても同じSNS広告でもCTRが何倍~何十倍変わることがある、ということは覚えておきましょう。
目安よりも高CTR→適切なユーザーの興味を引いている
ユーザーはなぜ“クリック”するのか?
クリックしたその先が見たいからに違いありません。
(誤クリックは除いて)
ユーザーの
「もっと、その先が見たい!」
を引き出すために、
- 魅力的なタイトルをつける
- 思わずクリックしたくなる画像/動画を見せる
といったことが重要です。
また“クリックするであろうユーザー”に表示させることも忘れてはなりません。
例えば…
リンゴを欲しがっている人に、イヤホンの広告を表示させてもクリックされません。
リンゴを欲しがっている人にはリンゴの情報を。
イヤホンを欲しがっている人にはイヤホンの情報を。
CTRは、目立つところに表示したり、検索エンジンの上部に表示させることも影響しますが、そもそも誰に表示させるかということも忘れてはならないでしょう。
なので目安のCTRよりも、実際のCTRが低いということは…
- クリックしたくなるようなタイトル/画像/動画/広告文になっていない
- そもそもクリックするユーザーに表示できていない
=ターゲットが間違っている
このような原因が考えられます。
【実例】どうやったらCTRを高くできる?
結論、
【適切なユーザーに、クリックしたくなるようなタイトル(画像/動画を含む)を見せる】
これに尽きます。
“誰に/何を”表示させるかが高CTRのカギです。
タイトル変更だけでCTRが10%UPした検索広告の実例
- 表示位置
- 表示させるユーザー/キーワード
- そのほかの広告設定
これらは一切変更せずに、広告文のみ変更した実例が以下の通り。
※一部企業情報は伏せています。
▼広告文変更前の広告▼
上部に表示されており、適切なユーザーに表示のでCTR23%は特に悪い数字ではありません。
しかし、以下のように改良を加えて、クリックを漏らさず獲得しようと考えた結果…
▼広告文変更後の広告▼
赤枠部分の【●月は残り●枠】といったように、実際にスクールの受講枠が埋まったら受講枠数のカウントダウンをするように広告文を追加。
このようにPRすることによって“流行っている感”を演出するとともに、ユーザーに「早くしないと来月分まですべて埋まってしまいますよ!」という暗にメッセージを伝えることを意識しました。
※ただし実際に埋まっていないのにカウントダウンだけするのは絶対にNGです。
こうして毎月の平均CTRが23%から10%UPしてCTR33%に。
これまで、広告をスルーしていたユーザーを取り込むことができるようになった事例です。
高CTRで満足してはいけないのがwebマーケ
webマーケティングの目的は何でしょうか?
最終的に利益を増加させることです。
重要なことは、CTRを高めたことが利益につながっているか確認する必要があります。
例えば…
▼NG例▼
CTRは5%から10%と大幅に改善。
その影響で、ページを訪れるユーザーは増加。
しかし、相変わらずページに訪れても3秒以内でページを離れてしまう…
こういった場合、さらにCTRを伸ばそうとするのはNG。
むしろ、この場合はクリックした先のページに問題がありそうですね。
CTR改善は今までスルーしていたユーザーを取り込めるが…
CTRを改善すると、これまで取り込めていなかったユーザーを自社のwebサイトやSNSに引き込むことができます。
しかし、裏を返せばユーザーを取り込むことしかできないのがCTR改善策。
なのでいくらCTRを改善したところで、クリックした先のページに問題があった場合、購入や申し込みは増えません。
CTR改善は重要ですが、その先につながっているか?の方がもっと重要といえます。
PV/アクセスを見る
次回のwebマーケティング超・初心者向け用語解説シリーズは、ユーザーがクリックした後のPV(ページビュー)/アクセスについて。
CTR改善のその先を解説していきます。
もっとwebマーケティングを学ぼう!
今回は、マーケティング用語“CTR”について超・初心者向けに解説してきました。
学ぶには、まず【言葉】から!
ただし、言葉を知っているだけでは、webマーケターになれるわけでもありませんし、稼げるわけでもありません。
実践で使えるまでスキルアップできて初めてwebマーケターとしてスタートラインに立てるのです。
ぜひ、もっともっとwebマーケティングを深堀りしてみましょう。
超・初心者向けのwebマーケティングスクールをまとめてありますので、ぜひ覗いてみてください。